ぴあサポメルマガ7月号
2018/07/28 (Sat) 21:20
☆★☆―――――――――――――――
外国語の楽しみ方
―――――★ぴあサポメルマガ7月号★
みなさま、蒸し暑い日が続きますがいかがお過ごしでしょうか?
私は2017年7月号で「外国語学習の心構え」(https://b.bme.jp/bm/p/bn/list.php?i=ut_psr&no=1&m=34)の執筆を担当させていただきましたが、今回はその続編と言うことで「外国語の楽しみ方」と題しまして、せっかく時間をかけて学習した外国語をどう楽しむか、ということを考えてみたいと思います。
■目次■
1.歌を通して外国語の「音」に親しむ
2.じっくり文章を味わう
3.外国語学習の王道「映画」
◇◆◇―――――――――
1.歌を通して外国語の「音」に親しむ
―――――――――◆◇◆
昨年の「外国語学習の心構え」の記事でも書きましたが、学習の初期の段階で文字と発音を正確に身につけておくことは非常に重要です。ここでつまずいて間違った発音を覚えてしまうと、後々矯正することが難しくなります。とはいえ、聞きなれない外国語の発音を正確に覚えるのは至難の業。
そこで強い味方になってくれるのが何といっても「歌」。最近は様々な外国語の歌を動画サイトなどで簡単に見つけることができ、歌詞も容易に探せます。普通の教科書の例文よりも歌の方が覚えやすく、同時に各単語のアクセントなども覚えられるのでとても便利。また、有名な曲を知っているとその国の人たちと会ったときの会話が弾むこと請け合いです。
また、本稿末尾に世界各地のラジオが聞けるウェブサイトを載せましたので、意味が分からなくともBGM代わりに外国語の「音」に親しんでみるのも良いでしょう。腕に覚えのある人は聞き取りにチャレンジしてみてください。
◇◆◇―――――――
2.じっくり文章を味わう
―――――――◆◇◆
「読む・書く・話す・聞く」という言葉の四技能のうち、外国語で最も使う機会が多いのはやはり「読む」ことではないでしょうか。何といっても一人で出来ることなので、いつでも気軽にできます。その外国語を話す親しい友人がいれば結構ですが、必ずしも自分の周りにそのような外国人がいるとは限りません。読む素材は小説でもニュースでもちょっとしたウェブ記事でも何でも興味を持ったものを。ただし、邦訳のある文章が初めての読書にはうってつけかもしれません。
ちなみに文学専攻の筆者は以前ポーランド語の短編小説を辞書と邦訳片手に友人数名で読む会をやっていました。とにかく難解で、友人たちと議論しつつ、邦訳とつき合わせて(邦訳だけ読んでもやっぱり難しい)やっと原文の意味する内容がなんとなく分かる、といったものですが、読破した時の達成感もひとしおです。
読むのに慣れてきたら次第に邦訳のない文章にも挑戦していきましょう。
◇◆◇――――――――
3.外国語学習の王道「映画」
――――――――◆◇◆
生の外国語の会話を学ぶのに映画を利用しない手はありません。そもそも言葉はそれが話されている地域の文化や状況と密接に関わっていますが、外国語学習の中ではこうした言葉の背景にある文化や状況が見過ごされがちです。
それを補ってくれるのが映画です。特に、有名な映画の台詞であれば日常会話の中で決まり文句として出てくることもあります。覚えて会話で使えばネイティヴから驚かれること間違いなし。お気に入りの映画を見つけて何度でも見ましょう。
映画を見る上で、工夫したいのが字幕の設定。最近はDVDなどで様々な言語の音声や字幕を設定できるようになりました。最初のうちは「外国語音声+日本語字幕」で見ることになるかと思いますが、2度目、3度目と映画の内容を分かった上で見るのなら、「外国語音声+(音声と同じ)外国語字幕」で見るのがおすすめです。音声だけだとそもそも単語の切れ目すら分からないことは多々ありますが、文字起こしされることで理解度がかなり上がることと思います。また、逆に言えば文章が音声と共に入ってくるので、ただ文章を眼で追うよりも頭に入りやすくなります。
このように、文章と音声の両方を同時にシャワーのように浴びることができるのも映画の長所です。
ここまで外国語の「音」と「文章」に焦点を当てて、様々な外国語の楽しみ方を紹介してきましたが、ここに挙げたのはほんの一例でしかありません。みなさまもぜひ自分なりの外国語の楽しみ方を見つけて、外国語学習を長く続けてくださいね。
【参考書籍・WEBサイト】
World Radio Map http://worldradiomap.com/nihongo
世界各地のラジオが聞けます。BGM代わりに是非どうぞ。
黒田龍之助『ポケットいっぱいの外国語』、講談社、2007年。
外国語にまつわるエッセイ集。多種多様な外国語が登場し、外国語の楽しさにあふれています。
【筆者紹介】
大学院人文社会系研究科スラヴ語スラヴ文学専門分野修士1年。主な専門はロシア文学。中学のころからロシア語を独学し、高校時代はソ連時代のロシア語の弾き語り曲やロック・ポップスに熱中する。ロシア語以外にも広く外国語の歌曲を収集しており、外国語歌曲をなんとなく口ずさんでしまい周囲から奇異の目でみられることしばしば。
【ピアサポートルームのWebサイト/Twitterの紹介】
活動カレンダーや活動内容が載っています。ぜひアクセス&フォローしてください!
☆Webサイト:http://ut-psr.net/
☆Twitter:@utpsr
【ご意見、ご感想をお待ちしています】
みなさまの声をお待ちしております。
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東京大学学生相談ネットワーク本部ピアサポートルーム
[WEB] http://dcs.adm.u-tokyo.ac.jp/psr/
[学生の作るWEBサイト] http://ut-psr.net/
[Email] mail@utpsr.net [Tel] 03-5841-2632
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外国語の楽しみ方
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みなさま、蒸し暑い日が続きますがいかがお過ごしでしょうか?
私は2017年7月号で「外国語学習の心構え」(https://b.bme.jp/bm/p/bn/list.php?i=ut_psr&no=1&m=34)の執筆を担当させていただきましたが、今回はその続編と言うことで「外国語の楽しみ方」と題しまして、せっかく時間をかけて学習した外国語をどう楽しむか、ということを考えてみたいと思います。
■目次■
1.歌を通して外国語の「音」に親しむ
2.じっくり文章を味わう
3.外国語学習の王道「映画」
◇◆◇―――――――――
1.歌を通して外国語の「音」に親しむ
―――――――――◆◇◆
昨年の「外国語学習の心構え」の記事でも書きましたが、学習の初期の段階で文字と発音を正確に身につけておくことは非常に重要です。ここでつまずいて間違った発音を覚えてしまうと、後々矯正することが難しくなります。とはいえ、聞きなれない外国語の発音を正確に覚えるのは至難の業。
そこで強い味方になってくれるのが何といっても「歌」。最近は様々な外国語の歌を動画サイトなどで簡単に見つけることができ、歌詞も容易に探せます。普通の教科書の例文よりも歌の方が覚えやすく、同時に各単語のアクセントなども覚えられるのでとても便利。また、有名な曲を知っているとその国の人たちと会ったときの会話が弾むこと請け合いです。
また、本稿末尾に世界各地のラジオが聞けるウェブサイトを載せましたので、意味が分からなくともBGM代わりに外国語の「音」に親しんでみるのも良いでしょう。腕に覚えのある人は聞き取りにチャレンジしてみてください。
◇◆◇―――――――
2.じっくり文章を味わう
―――――――◆◇◆
「読む・書く・話す・聞く」という言葉の四技能のうち、外国語で最も使う機会が多いのはやはり「読む」ことではないでしょうか。何といっても一人で出来ることなので、いつでも気軽にできます。その外国語を話す親しい友人がいれば結構ですが、必ずしも自分の周りにそのような外国人がいるとは限りません。読む素材は小説でもニュースでもちょっとしたウェブ記事でも何でも興味を持ったものを。ただし、邦訳のある文章が初めての読書にはうってつけかもしれません。
ちなみに文学専攻の筆者は以前ポーランド語の短編小説を辞書と邦訳片手に友人数名で読む会をやっていました。とにかく難解で、友人たちと議論しつつ、邦訳とつき合わせて(邦訳だけ読んでもやっぱり難しい)やっと原文の意味する内容がなんとなく分かる、といったものですが、読破した時の達成感もひとしおです。
読むのに慣れてきたら次第に邦訳のない文章にも挑戦していきましょう。
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3.外国語学習の王道「映画」
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生の外国語の会話を学ぶのに映画を利用しない手はありません。そもそも言葉はそれが話されている地域の文化や状況と密接に関わっていますが、外国語学習の中ではこうした言葉の背景にある文化や状況が見過ごされがちです。
それを補ってくれるのが映画です。特に、有名な映画の台詞であれば日常会話の中で決まり文句として出てくることもあります。覚えて会話で使えばネイティヴから驚かれること間違いなし。お気に入りの映画を見つけて何度でも見ましょう。
映画を見る上で、工夫したいのが字幕の設定。最近はDVDなどで様々な言語の音声や字幕を設定できるようになりました。最初のうちは「外国語音声+日本語字幕」で見ることになるかと思いますが、2度目、3度目と映画の内容を分かった上で見るのなら、「外国語音声+(音声と同じ)外国語字幕」で見るのがおすすめです。音声だけだとそもそも単語の切れ目すら分からないことは多々ありますが、文字起こしされることで理解度がかなり上がることと思います。また、逆に言えば文章が音声と共に入ってくるので、ただ文章を眼で追うよりも頭に入りやすくなります。
このように、文章と音声の両方を同時にシャワーのように浴びることができるのも映画の長所です。
ここまで外国語の「音」と「文章」に焦点を当てて、様々な外国語の楽しみ方を紹介してきましたが、ここに挙げたのはほんの一例でしかありません。みなさまもぜひ自分なりの外国語の楽しみ方を見つけて、外国語学習を長く続けてくださいね。
【参考書籍・WEBサイト】
World Radio Map http://worldradiomap.com/nihongo
世界各地のラジオが聞けます。BGM代わりに是非どうぞ。
黒田龍之助『ポケットいっぱいの外国語』、講談社、2007年。
外国語にまつわるエッセイ集。多種多様な外国語が登場し、外国語の楽しさにあふれています。
【筆者紹介】
大学院人文社会系研究科スラヴ語スラヴ文学専門分野修士1年。主な専門はロシア文学。中学のころからロシア語を独学し、高校時代はソ連時代のロシア語の弾き語り曲やロック・ポップスに熱中する。ロシア語以外にも広く外国語の歌曲を収集しており、外国語歌曲をなんとなく口ずさんでしまい周囲から奇異の目でみられることしばしば。
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